大会への挑戦
6月2日、岐阜市のハートフルスクエアーGで開催された「岐阜県アマチュア将棋名人戦」に出場しました。
結果は2勝2敗。勝ち越しこそ逃しましたが、勝敗以上に多くの学びを得た一日でした。
今回は、その挑戦の先に見えた“山麓の風景”を振り返ります。
大会概要
会場:ハートフルスクエアーG 2F
参加費:2,000円(身体障害者割引で1,500円)
クラス分け:名人戦・A級・B級の3クラス
参加人数:名人戦は24名
ルール:スイス方式・各自4局戦。持ち時間15分、切れたら30秒の秒読み。
開始時間:10時30分。昼食休憩は12時〜13時。
試合結果と感想
結果は1回戦〇・2回戦〇・3回戦✕・4回戦✕。
通算成績は2勝2敗でした。前半は2連勝で優勝も見えましたが、後半の2局で失速。
しかし、 敗因は実力差というよりも、体調と集中力の問題だと感じました。
とくに、鼻水と涙が止まらない持病の影響で、終盤に集中が途切れる場面がありました。
まずは体調を整えること。これが次の大きな課題です。
チェスクロックへの不慣れ
もう一つの課題は、電子式チェスクロックへの不慣れでした。
昔ながらのアナログ時計とは違い、電子音による秒読みは想像以上にプレッシャーとなります。
そのため、 焦って早指ししてしまう場面もあり、冷静さを欠くことがありました。
今後は、 時間配分の練習を重ね、落ち着いた指し回しを心がけたいと思います。
たどり来て未だ山麓
今回の最大の収穫は、上位との実力差が小さいと実感できたことです。
つまり、体調さえ整えば優勝も射程圏内にある。
その確信を得られたのは、何よりの成果でした。
そして、もし新聞記者に尋ねられたなら、こう答えたと思います。
「たどり来て未だ山麓です。」
この言葉は升田幸三元名人の名言であり、どんな頂に立っても慢心せず前進を続ける姿勢を示しています。
まさに今の自分の心境そのものです。
升田幸三元名人の言葉から学んだこと
升田元名人は1957年、史上初の三冠(名人・王将・九段)を達成しました。
それほどの偉業のあとで「たどり来て未だ山麓」と語ったのです。
その意味は、成功してもなお学び続けるという覚悟にあります。
また、彼は若手棋士にこう語りました。
「負けることは恥ではない。大切なのは、そこから何を学ぶかだ。」
一方で、 その言葉は勝利だけを追い求める姿勢への警鐘でもあります。
私も今回の敗戦を糧に、次への成長につなげたいと思います。
おわりに
「たどり来て未だ山麓」。
それは、終わりなき挑戦の証です。
頂上はまだ遠くとも、一歩ずつ前へ。
そして、歩み続ける限り道は開ける。
この姿勢を胸に、これからも将棋の道を進んでいきます。

