推奨される治療法
今後の治療として、2つの選択肢が提示されました。
1つはロボットを用いた手術。もう1つは放射線治療です。
ロボット手術は高精度で安全性が高いとされています。
しかし、私が通う高山赤十字病院では実施できないため、他の施設を紹介してもらう必要があります。
一方で、放射線治療は当病院でも受けることが可能です。

治療を希望する施設について
中部国際医療センターでの治療を希望する場合は、泌尿器科の先生に紹介状を依頼できます。
今年6月5日には眼科の先生に相談し、内科の先生宛ての紹介状を用意してもらうことになりました。
こうして、治療の選択肢が具体的に広がっていきました。
中部国際医療センターの「陽子線治療」とは
陽子線治療は、放射線の一種である陽子を利用する最先端のがん治療法です。
通常のX線とは異なり、陽子は一定の深さでエネルギーを集中して放出します。
そのため、周囲の正常な細胞への影響を最小限に抑えられます。
この特性により、がんの病巣だけを狙ったピンポイント治療が可能です。
さらに、体への負担が軽く、手術が難しい症例にも対応できます。
治療の流れ
治療は次のような手順で進みます。
1️⃣ 準備段階:
患者の体を固定する具を作り、CT検査を行います。
そのデータをもとに、治療計画を立てます。
2️⃣ 治療段階:
1日1回、週3〜5回のペースで実施。
合計4〜40回行うことが一般的です。
1回の治療時間は15〜30分ほどで終わります。
最新技術の導入
近年では、「陽子線ラインスキャニング照射法」という最新技術が導入されています。
この方法では、腫瘍の形状に合わせて線を描くように照射が行われます。
その結果、健康な組織への影響をさらに抑えることが可能になりました。
中部国際医療センターでは、アメリカのバリアン社製「ProBeam 360°」を使用しています。
世界でも高い評価を受ける装置であり、治療精度の高さが大きな特徴です。




日本国内で陽子線治療の設備を導入している施設
以下はその代表的な施設です。
- 中部国際医療センター
最新の「ProBeam 360°」装置を導入しており、施設長は10年以上の経験を持っています。高度な精度でがん治療を行うことができます。 - 国立がん研究センター 東病院
高エネルギーの陽子線を用いた治療を行っており、複雑な形状の腫瘍にも対応できる「陽子線ラインスキャニング照射法」を提供しています。2015年10月からこの技術を用いた治療を開始しています。 - 北海道大学病院 陽子線治療センター
北海道大学病院も陽子線治療設備を備えており、保険適用の範囲を拡大しています。2024年6月から新たな疾患にも対応しています。
これらの施設は、がんの治療において最新の技術を提供しており、詳細な治療内容や費用については、各施設の公式サイトや直接問い合わせることで確認できます。
まとめ
陽子線治療は、がん治療の新たな選択肢として注目されています。
身体への負担が少なく、精密な照射が可能なことが最大の利点です。
一方で、治療費や通院距離など、現実的な課題も残されています。
しかし、最先端医療の進歩によって、これまで困難とされた症例にも光が差しています。
自分に最適な治療を選ぶためには、医師とよく相談し、確かな情報をもとに判断することが大切です。

