第79回全日本アマチュア将棋名人戦・岐阜県大会に参加して

将棋

会場の様子

令和7年6月1日(日)、岐阜県で開催された将棋の一大イベント、
**「第79回全日本アマチュア将棋名人戦 岐阜県大会」「第30回中日新聞杯争奪将棋大会」**に参加しました。

当日は約100名の将棋ファンが会場に集まり、大盛況の雰囲気でした。
名人戦・A級戦・B級戦に加えて、小学生の中級戦と初級戦も同時に行われ、
幅広い世代の参加者が真剣な眼差しで盤を挟んでいました。

開会式では主催者の挨拶とルール説明があり、
特に印象的だったのは、AIの影響と戦法の多様化についての話題でした。
「AIの発展により居飛車が主流になっているが、佐藤天彦元名人が最近振り飛車を指し始めた」
――その紹介に、思わず心が熱くなりました。
振り飛車党の私にとって、プロの最前線でこうした変化が起きているのは嬉しいニュースです。
一方で、AIが将棋界の流行を左右する時代に入ったことも実感しました。
改めて、振り飛車の奥深さと可能性を再認識する機会となりました。


大会ルール(名人戦・A級・B級共通)

  • 対局方式:スイス式トーナメント(全4回戦)
  • クラス分け:名人戦/A級戦(有段者中心)/B級戦(級位者中心)/小学生中級・初級戦
  • 対局時計使用:持ち時間15分、切れた後は1手30秒の秒読み

大会備え付けの駒が使われ、静寂の中で時計の音だけが響く――
そんな緊張感が漂っていました。


対局結果と収穫

結果は1勝3敗と厳しいものでしたが、得たものは非常に大きかったと感じています。
初戦の相手には見覚えがあり、以前から大会で名を聞いていた強豪のようでした。
中盤までは互角の展開でしたが、途中で絶妙手を放たれ、一気に形勢が傾きました。
最後は完敗。しかし、感想戦では多くの学びを得ることができました。

思い切って相手に尋ねてみました。
「とてもお強いですね。大会にはよく出られるのですか?」
すると、少し照れたように笑いながら、
「実は、去年のこの大会の代表なんです」と答えてくれました。
まさか初戦から前年の代表者と当たっていたとは思いませんでした。

その瞬間、悔しさよりも光栄さが勝りました。
県のトップレベルの棋力を肌で感じることができ、
同時に、自分の実力不足を痛感する対局でもありました。
しかし、この経験が大きな刺激となり、
「次こそはもっと力をつけて挑みたい」と強く思いました。

ちなみに、星取表を見てみると、林喜行さん(前年代表)は3回戦で敗戦。
連覇は逃したものの、依然として上位常連の強豪でした。
上には上がいる――そう実感したことで、努力への意欲がさらに高まりました。


今後に向けての意気込み

今回、偶然とはいえ前年度代表と対局できたことは貴重な経験でした。
敗戦を通じて、自分の課題を明確に把握できたのは大きな収穫です。
今後は、序盤研究や終盤力の強化に重点を置き、
より高いレベルで戦えるよう鍛錬を続けたいと思います。

大会終盤には中日新聞社の取材班も訪れており、
次回はぜひ「取材される側」に立てるような活躍を目指したいと心に誓いました。


おわりに

大会の場でしか味わえない緊張感があります。
ネット対局では感じられない、人と人との真剣な呼吸――それが将棋大会の醍醐味です。
また、盤を挟んで生まれる交流や学びは、何ものにも代えがたい体験です。
だからこそ、次の大会でも全力を尽くしたい。
この経験を糧に、また一歩ずつ前進していこうと思います。

飛騨将棋の日2025に初参加します – の詳細はこちら

タイトルとURLをコピーしました